Agent iに広告を出せる?掲載対象とLINEヤフー広告での注意点

AIとの会話の中に広告が表示される「Agent i」を見て、自社も広告を出せるのか気になった方もいると思います。新しい掲載面は魅力的に見える一方、申込方法や費用、どの広告が出るのかが分かりにくいと、判断しづらいものです。
先に整理すると、2026年10月10日時点で「Agent i専用」の広告メニューはありません。LINEヤフーの検索連動型ショッピング広告またはディスプレイ広告(運用型)を利用している場合に、配信条件に応じてAgent iにも広告が表示される仕組みです。Agent iだけを指定して配信することはできません。
この記事では、公式発表と広告主向けのお知らせを直接確認し、掲載対象、課金開始日、配信を止められるか、実績をどう確認できるかを整理します。広告費をすぐ増やす前に、自社に合う掲載方法かを考える材料としてご覧ください。
Agent i専用の広告メニューがあるわけではない
LINEヤフーは2026年9月1日、Agent iでAIとの対話の文脈に応じた広告配信を拡大したと発表しました。対象は、検索連動型ショッピング広告とディスプレイ広告(運用型)の2種類です。
これはAgent i向けに新しいキャンペーンを申し込む形ではありません。既存の広告がそれぞれの配信条件を満たしたとき、Agent iにも表示される可能性があります。広告主側からAgent iだけを配信先として選ぶこともできません。そのため、「AI検索だけに少額で試したい」という目的には、現時点では合わせにくい仕組みです。
一方で、すでに対象広告を運用している会社にとっては、追加の掲載機会になり得ます。新しい広告商品への申込みと考えるより、既存広告の掲載面が広がったと捉えると分かりやすいでしょう。
掲載される2種類の広告を比べる
2種類の広告は、開始時期や停止方法、レポートの見え方が異なります。特にショッピング広告はAgent iへの掲載だけを止められず、ディスプレイ広告は除外設定が可能です。自社の広告種類を先に確認すると、必要な対応を絞れます。
ショッピング広告はAgent iだけを止められない
検索連動型ショッピング広告は、商品情報をもとに表示される広告です。Agent iでは2026年8月31日に配信拡大と課金が始まりました。対象広告を利用できる広告主であれば、特別なAgent i専用申込みは不要です。
注意したいのは、Agent iだけを配信対象から外す設定がない点です。広告主向けのお知らせでは、会話内容に対する広告掲載を除外キーワードだけで完全に防げるわけではないことも案内されています。商品名や説明文、価格、在庫、リンク先が現在の情報になっているかを、通常のショッピング広告運用とあわせて確認する必要があります。
また、Agent i掲載分だけの実績は確認できません。Agent iでの表示結果は検索クエリーレポートにも反映されないため、「どの会話から何件売れたか」を細かく追う用途には向きません。成果を評価するときは、ショッピング広告全体の費用や売上の変化を見ながら、Agent i分を推測しすぎないことが大切です。
ディスプレイ広告は除外設定ができる
ディスプレイ広告(運用型)は、バナーや動画をLINEやYahoo! JAPANなどの掲載面に配信する広告です。Agent iでは2026年7月23日に一部ユーザー向けのテスト配信と課金が始まり、その後も段階的に対象が広がっています。
ディスプレイ広告は、プレイスメントターゲティングで「search.yahoo.co.jp/chat」を除外すると、Agent iへの配信を停止できます。ブランドの表現基準や商材の性質から、AIとの会話中に広告を出したくない場合は、この設定が選択肢になります。
一方、Agent iでの掲載機会を残したい場合は、除外せずに運用できます。レポート上では配信先URLとして「search.yahoo.co.jp」を確認できますが、公式案内だけではAgent i単独の成果を完全に切り分けられるとは言い切れません。通常のディスプレイ広告と同じように、費用、クリック、コンバージョンを一定期間で比較する方が安全です。
配信前に確認したい3つのこと
ここからは公式仕様ではなく、広告を始める前の運用上の考え方です。小さな会社では、広告担当者が制作やサイト更新を兼務していることも珍しくありません。すべてを一度に整えるより、次の3点から確認すると負担を抑えやすくなります。
1.広告をクリックした後のページ
価格、在庫、申込条件、営業時間などが古いままだと、新しい掲載面で表示されても問い合わせや購入につながりにくくなります。まずは広告から直接開くページだけでも、スマートフォンで読みやすいか、申込先が分かるかを確認できます。
2.会話の文脈に出ても誤解を招かない表現
「必ず」「完全」「最安」など根拠の確認が必要な表現は、掲載面に関係なく慎重な扱いが必要です。商品名や短い説明だけで意味が通じるかも見直しておくと、想定外の文脈で表示されたときの不安を減らせます。
3.判断期間と無理のない予算
Agent iだけを指定できないため、「Agent iで1万円だけ試す」といった設計はできません。既存キャンペーン全体で無理のない上限を決め、2〜4週間ほどの費用と成果を同じ条件で比べる方法があります。ただし、これは編集部からの運用提案であり、成果が出る期間を保証するものではありません。
自社に合う進め方を選ぶ
まだLINEヤフー広告を使っていない場合、Agent iに載せることだけを目的に急いで出稿する必要はありません。商品検索との相性がよく、商品データを継続して更新できるならショッピング広告が候補になります。サービス業や相談型の事業で、画像や動画から案内ページへつなぎたい場合はディスプレイ広告を検討できます。
すでに運用中なら、最初に広告種類と配信設定を確認します。ショッピング広告はAgent iのみ停止できないため、全体として継続できるかを判断します。ディスプレイ広告は、掲載を続けるか「search.yahoo.co.jp/chat」を除外するかを選べます。迷う場合は、広告代理店や運用担当者に対象キャンペーンと現在の除外設定を確認してもらうと安心です。
どちらの場合も、Agent iへの表示そのものを成果と考えず、問い合わせ、購入、予約など事業に近い指標で見ることが大切です。新しい掲載面は注目されやすい一方、利用者や配信範囲は段階的に変わります。短期間の増減だけで判断せず、通常の広告運用の中で確認する方が、予算を守りやすくなります。
Agent iは既存広告の新しい掲載面として考える
Agent iの広告は、専用メニューへ申し込んで配信するものではなく、既存の検索連動型ショッピング広告やディスプレイ広告が条件に応じて表示される仕組みです。ショッピング広告はAgent iだけを止められず、掲載別の実績も確認できません。ディスプレイ広告は除外設定ができます。
まずは自社がどちらの広告を利用しているか、Agent iへの掲載を続けたいか、クリック後のページに古い情報がないかを確認すると、次の一歩を決めやすくなります。料金や配信範囲、レポート仕様は今後変わる可能性があるため、実際の設定時には公式のお知らせもあわせてご確認ください。
免責事項
本記事は2026年10月10日時点のLINEヤフー公式情報を基にした一般的な解説です。広告の配信条件、掲載範囲、課金、レポート仕様は変更される場合があります。広告掲載、売上、問い合わせなどの成果を保証するものではありません。入稿や設定は、最新の公式情報と管理画面をご確認のうえ、自社の判断で行ってください。
主な出典
LINEヤフー「Agent iにおいて、AIとの対話の文脈に応じた広告配信を拡大」(2026年10月10日確認)
LINEヤフー for Business「AIエージェント『Agent i』におけるテスト配信について」(2026年10月10日確認)




