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業種でトップページの長さは違う?100サイトを実測して比較

1 日前
読了時間: 7分
トップページの長さを100サイトで比較 業種別に実測

自社のホームページを見直していると、「トップページはどこまで長くしてよいのか」と迷うことがあります。サービス、料金、実績、会社情報、よくある質問まで載せると縦に長くなり、短くまとめると説明不足に見える。制作会社の事例を見ても長さはさまざまで、基準をつかみにくいテーマです。

そこで今回は、日本語で公開されているWixサイト100件を対象に、デスクトップ表示時のページ高と情報のまとまりを実測しました。結論からいうと、全サイトに共通する「適正な長さ」はありません。ただし、業種ごとの傾向と、残すべき情報を判断する順番は見えてきました。


100サイトを見ると、長さにはかなり幅があった

有効に計測できた99サイトのページ高は、中央値が3,065pxでした。平均は4,977pxですが、35,000pxを超える非常に長いページが含まれるため、一般的な姿をつかむには中央値のほうが適しています。

指標

結果

読み方

調査対象

100サイト

日本語で公開されているWixサイト

有効計測

99サイト

1サイトは本文を取得できず集計から除外

ページ高の中央値

3,065px

半数がこの値より短く、半数が長い

ページ高の平均

4,977px

長いページの影響を受けやすい

中央50%の範囲

1,941〜6,675px

同じWixでも設計の幅が大きい

情報ブロック数の中央値

4個

見出し・セクションを機械的に数えた参考値

分布を見ると、3,000px未満が48サイト、3,000〜4,999pxが21サイト、5,000〜6,999pxが8サイト、7,000px以上が22サイトでした。短いページに集中しつつ、情報量の多いロングページも一定数ある、二極化に近い分布です。

この数字から「3,065pxに合わせればよい」と考えるのは早計です。来店前に写真やメニューを見たい飲食店と、問い合わせ前に専門性や支援範囲を確かめたい法人向けサービスでは、トップページに求められる役割が違うからです。


今回、100サイトをどう比べたか

対象は、2026年9月15日時点で閲覧できた日本語の公開Wixサイト100件です。前回の表示速度調査と同じサイト群を使い、クラウド上のChromeでデスクトップ幅1,363pxに統一して計測しました。ページを開いて読み込みを待った後、文書全体のスクロール高を取得しています。

項目

条件

調査日

2026年9月15日

表示環境

Chrome・デスクトップ幅1,363px

ページ高

読み込み後の文書全体のスクロール高

情報ブロック数

セクション要素数と見出し数のうち大きい値

集計方法

平均・中央値・四分位、業種グループ別中央値

情報ブロック数は、デザイン上のまとまりを人が目視で判定した値ではありません。Wixのセクション要素や見出し数を使った機械的な目安です。追従メニュー、ポップアップ、外部埋め込み、遅延読み込みの状態によってもページ高は変わります。

また、トップページの長さに関する日本の公的統計は確認できませんでした。本調査は日本の全ホームページを代表する標本ではなく、公開Wixサイト100件の独自実測です。数値は正解を決めるものではなく、自社サイトを見直す際の比較材料としてご覧ください。


業種別の中央値は2,500〜4,900px

サイトの公開カテゴリをもとに7グループへ整理すると、中央値が最も高かったのは「小売・生活」の4,918px、次いで「観光・飲食」の4,066pxでした。一方、「医療・美容・健康」と「文化・レジャー」は約2,500pxでした。

業種グループ

有効件数

ページ高の中央値

情報ブロック数の中央値

小売・生活

6

4,918px

12.5個

観光・飲食

28

4,066px

5.5個

企業・士業・金融

4

3,446px

4個

その他

8

3,195px

6個

教育・地域・団体

10

2,734px

3個

文化・レジャー

29

2,551px

3個

医療・美容・健康

14

2,541px

4個

小売・生活では、商品カテゴリ、利用シーン、店舗案内、購入方法など、トップページから複数の選択肢へ導く構成が増えやすくなります。観光・飲食も、写真、メニュー、客室や設備、アクセス、予約導線を一つのページで伝えるため、比較的長くなりやすいと考えられます。

ただし、業種内のばらつきは大きく、件数の少ないグループもあります。業種名だけで長さを決めるのではなく、「初めて来た人が行動するまでに、何を知る必要があるか」で考えるのが実務的です。


長いページが選ばれやすい3つの理由

1つ目は、問い合わせ前に比較される項目が多いことです。法人向けサービスや高額商材では、対応範囲、進め方、料金の考え方、実績、担当者、よくある質問まで確認してから連絡する人がいます。情報を別ページへ分けすぎると、必要な答えにたどり着けません。

2つ目は、写真そのものが判断材料になることです。宿泊、飲食、美容、住宅関連では、文章を短くしても写真ギャラリーや事例が必要です。結果としてページは長くなりますが、検討に必要な情報であれば無理に削る必要はありません。

3つ目は、複数の顧客層やサービスを扱うことです。個人向けと法人向け、店舗利用とオンライン利用など、入口が複数あるサイトは、トップページで道筋を分ける必要があります。大切なのは、長さよりも最初の画面で自分向けの入口が見つかることです。


短いページでも十分なケース

目的が一つに絞られているサイトは、短くても機能します。たとえば、予約ページへ進んでもらう店舗、開催概要を伝えるイベント、詳細な商品ページを持つECサイトです。トップページで役割を持たせすぎず、必要なページへ迷わず送れるなら、長い説明はかえって邪魔になります。

一方で、短さを優先するあまり「何の会社か」「誰向けか」「次に何をすればよいか」が分からない状態は避けたいところです。最低限、提供価値、主なサービス、信頼材料、行動ボタンの4点は、スクロールの流れの中で確認できるようにします。


トップページに残す情報、詳細ページに分ける情報

情報を置く場所は、重要度と検討の深さで分けると整理しやすくなります。

情報

トップページでの扱い

詳細ページ

提供価値

誰に何を提供するかを端的に示す

背景や考え方を詳しく説明

サービス

主要サービスを3〜6項目で紹介

料金、仕様、流れ、対象者を掲載

実績・事例

代表例と結果を抜粋

業種別・課題別の詳細事例を掲載

会社・担当者

安心につながる要点を掲載

沿革、プロフィール、体制を掲載

よくある質問

問い合わせ前の不安を3〜5件解消

質問数が多い場合は専用ページへ

問い合わせ

要所に同じ行動ボタンを置く

フォームでは入力項目を絞る

判断の基準は「詳しく知りたい人だけが読む情報か」「行動前に多くの人が必要とする情報か」です。前者は詳細ページへ、後者はトップページに要約を残します。この分け方なら、トップページを無理に短くせず、長くしすぎることも防げます。


自社に合う長さを決める5つの確認

1.最初の画面で、誰向けの何のサービスか伝わるか。

2.問い合わせや予約の前に、顧客が比較する項目を把握しているか。

3.同じ説明や似た写真を繰り返していないか。

4.スマートフォンで見たとき、重要な情報までの距離が長すぎないか。

5.ページの途中と末尾に、次の行動へ進む導線があるか。

この5点を確認すると、単に「長い・短い」ではなく、必要な情報が適切な順番で置かれているかを判断できます。アクセス解析が使える場合は、スクロール率だけでなく、サービス詳細への遷移、電話タップ、フォーム到達、予約完了まで見てください。


長くする前に、まず改善したいこと

説明を足す前に、見出しだけを読んでも内容が分かるかを確認します。似た内容を一つにまとめ、各ブロックの冒頭で結論を示すだけでも、体感的な長さは変わります。デジタル庁のデザインシステムでも、適切な余白は情報の混雑を防ぎ、読みやすさや階層の理解につながると説明されています。

また、画像を増やすときは表示速度にも注意が必要です。高解像度の写真をそのまま並べるのではなく、用途に合うサイズへ調整し、同じ役割の画像を重ねないことが大切です。ページが長くても、読み込みが速く、見出しと余白で現在地をつかめれば、読者は必要な情報を探しやすくなります。


まとめ:長さではなく、迷わず行動できるかで決める

今回の99サイトの中央値は3,065pxでしたが、中央50%は1,941〜6,675pxに広がりました。小売・生活や観光・飲食は比較的長く、写真や選択肢が多い業種ほど情報量が増える傾向があります。

ただし、目標にしたいのは中央値ではありません。初めて訪れた見込み客が、自分向けのサービスだと理解し、不安を解消し、問い合わせや予約へ進めることが目標です。トップページを見直すときは、まず顧客が行動前に必要とする情報を並べ、補足情報を詳細ページへ分けてください。その結果として決まった長さが、自社にとっての適正な長さです。


※本記事は、2026年9月15日時点の公開Wixサイトを対象とした独自実測です。計測環境やサイト更新により数値は変動します。本記事は制作・改善の効果を保証するものではありません。


主な出典

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